リスティング広告(検索連動型広告)を運用しようと思ったときに、最も難しいと感じるのがこのキーワード構成ではないでしょうか。リスティング広告はキーワード広告と言われることもあるくらい、キーワード構成に強く依存しています。そのキーワード構成によって、その後の成果が決まってしまうといっても過言ではありません。

リスティング広告のキーワード構成で、どのようなキーワードを登録すればよいのかというのは、非常に難しい問題であると言えるでしょう。

「リスティング広告のキーワード構成が複雑すぎて分からない・・・」
「広告を出すべきキーワードが思いつかない・・・」
「リスティング広告をまずは自分で運用してみたい!」

こんな風に考えている方は、今回ご紹介するキーワード構成の考え方を理解しておくとよいでしょう。実は、リスティング広告でキーワード構成の仕組みを理解しておくと、他の広告媒体の理解だけでなく、SEO対策やコンテンツマーケティングといった、ウェブマーケティングの領域で広く活用することが出来ます。是非最後までお読みいただければと思います。

【目次】

  1. リスティング広告のキーワードの仕組み《マッチタイプ》
    • リスティング広告のマッチタイプについて
    • キーワード構成ではキーワードのマッチタイプを使うことを意識する
  2. 軸キーワードと掛け合わせキーワード
    • 検索語句の語数
    • 軸キーワードと掛け合わせキーワードを整理する
    • 軸キーワードと掛け合わせキーワードを組み合わせる
    • マッチタイプを活用することを前提として構成を進めていく
  3. 運用開始後の対応
    • キーワード追加
    • 除外キーワード
  4. まとめ

①リスティング広告のキーワードの仕組み《マッチタイプ》

リスティング広告のキーワード構成を見ていく前に、リスティング広告の仕組みを少し見てみましょう。

◆リスティング広告のマッチタイプについて

リスティング広告の登録キーワードにはマッチタイプという設定項目があります。これは、広告配信の条件で、ユーザーが入力する検索語句と広告配信をするための登録キーワードがどの程度同じかということを指定する機能になります。

キーワードのマッチタイプには下記のものがあります。

  • 完全一致
  • フレーズ一致
  • 絞込み部分一致
  • 部分一致

完全一致

完全一致とは、ユーザーの検索語句と登録キーワードが「完全に一致している場合」に広告を表示することが出来ます。ちなみに、ユーザーの誤字や、「引っ越し」「引越」のような表記の揺れ、「業務用 エプロン」「エプロン 業務用」のような意味が同じで語順が異なる場合などは、類似パターンとして完全一致でも広告が表示されます。

類似パターンの配信ルールはキーワード構成を考えていく際にも重要になってきますので、是非覚えておいてください。

フレーズ一致

フレーズ一致とは、ユーザーの検索語句と登録キーワードの「フレーズが一致している場合」に広告を表示することが出来ます。フレーズ一致では、前後に別の検索語句を含む場合には広告を表示することが出来ますが、フレーズの途中に別の検索語句を含む場合には広告を表示できません。

絞込み部分一致

絞込み部分一致とは、ユーザーの検索語句と登録キーワードが「部分的に一致している場合」に広告を表示することが出来ます。フレーズ一致では、その語順までも一致している必要がありますが、絞込み部分一致では語順は問わず、登録キーワードが含まれていれば広告を表示することが出来ます。絞込み部分一致では、部分一致が拡張しすぎるのを防ぎ、広告と検索語句の関連性を高めることに役立ちます。

部分一致

部分一致とは、ユーザーの検索語句と登録キーワードの意味合いが似ている場合、もしくは、ユーザーの検索意図が似ていると判断される場合に広告を表示することが出来ます。部分一致は他のマッチタイプに比べ、広告配信の対象の拡張性が高くなることが特徴です。部分一致の入札を強めてしまうと、キーワードの拡張性が高くなり、広告との関連性が低い検索キーワードでも広告配信が増えてしまい、運用効率の悪化につながることがあります。一方で、部分一致では、完全一致やフレーズ一致など他のマッチタイプでは網羅することが出来ない、ユーザーの検索語句に対して広告配信をすることが出来るため、他のマッチタイプ機能の補完の役割の他、新たなユーザーのキーワードの発見などにも役立てることが出来ます。

キーワード構成ではキーワードのマッチタイプを使うことを意識する

リスティング広告のキーワード構成を考える際は、ユーザーの検索語句に対して、どのキーワードのどのマッチタイプで広告を表示させるのかということを意識しながら構成を考えていきます。マッチタイプの理解は、リスティング広告のキーワード構成を考えていくうえで非常に重要ですので、必ず覚えておくようにしましょう。

⇒マッチタイプについてもっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
検索連動型広告《リスティング広告》のマッチタイプが分からない…

②軸キーワードと掛け合わせキーワード

マッチタイプの仕組みを理解したところで、キーワード構成の考え方について見ていきたいと思います。リスティング広告の登録キーワードを考えていくために、ユーザーがどのような検索語句で検索しているのかを考える必要があります。

◆検索語句の語数

私たちはキーワードというと、ついつい1つの単語のことを考えてしまいがちですが、ユーザーが検索エンジンで入力するキーワードの約8割は3語以上から成る複合キーワードになります。実は1語・2語から成る検索語句は約1割にしかなりません。検索語句の数で最も多いのは、3語~4語のキーワードで、5語以上になるとその数は急激に少なくなります。

この数値から見ても分かるように、ユーザーの検索語句を考える際は、1つの単語だけではなく、2語~4語程度のキーワードから成る複合キーワードについても考えていく必要があります。

◆軸キーワードと掛け合わせキーワードを整理する

複合キーワードはやみくもに思いつくままに登録していくと、効率が悪く、その後の広告の運用管理にも影響してきます。そこで、役に立つのが

軸キーワード」と「掛け合わせキーワード

という考え方です。
これは言い換えると

「なに」を「どうしたい」

という風に置き換えられます。

軸キーワードとは、商品やサービスの中心となるモノを指すキーワードのことで、
「なに」を「どうしたい」
という検索語句のうち、「なに」に当たるキーワードのことです。

掛け合わせキーワードとは、その商品やサービスにたいして「どうしたい」というニーズの状況をあらわす言葉になります。

このことを、様々な保険を扱っている保険代理店の事例で見てみましょう。
保険代理店にとって「なに」にあたるのは、

「生命保険」
「医療保険」
「ガン保険」
「学資保険」

などこれらの商品になります。
これらの「なに」にあたるキーワードが軸キーワードになります。

ユーザーはこれらの商品に対して「どうしたい」というニーズを加えて検索をします。
例えば、

「加入」
「見積もり」
「比較」

などの行動をあらわすキーワードが掛け合わせキーワードとなります。

◆軸キーワードと掛け合わせキーワードを組み合わせる

そしてこれらの軸キーワードと掛け合わせキーワードを組み合わせると下記のようなキーワードが生成されることになります。

「生命保険 加入」、「生命保険 見積もり」、「生命保険 比較」
「医療保険 加入」、「医療保険 見積もり」、「医療保険 比較」
「ガン保険 加入」、「ガン保険 見積もり」、「ガン保険 比較」
「学資保険 加入」、「学資保険 見積もり」、「学資保険 比較」

このように、ユーザーの検索語句を考えていく場合、軸キーワードと掛け合わせキーワードという2つの軸に分けて考えることで、効率的にキーワードを生成していくことが出来ます。

◆マッチタイプを活用することを前提として構成を進めていく

キーワード構成を考えていく場合は、先ほどみてきたキーワードのマッチタイプを活用していくことを意識しておくと、効率的にキーワード構成を進めていくことが出来ます。

例えば、「加入」という行動を求めているユーザーが検索しそうな検索語句は「加入」だけではありません。

「加入する」「申込」「入る」「入り方」「入るべきか」「入るなら」、、、

などなど、挙げていけばきりがありません。これらのキーワードは思いつく限り登録をするのではなく、最も一般的と思われるキーワード(例えば「加入」)の部分一致を登録したほうが、その後の運用管理もしやすくなり、効率が良いといえるでしょう。

また、「見積もり」というキーワードでは

「見積もり」「見積り」「見積」

などのキーワードが考えられます。しかし、これらのキーワードは「見積もり」の表記の揺れとされるため「見積もり」の1つを登録しておくだけで十分といえます。

このように、マッチタイプ仕組みを理解しておくことで、無駄なキーワード登録を避けることが出来、キーワード構成を見やすく、管理しやすいものにすることが出来ます。

③運用開始後の対応

リスティング広告のキーワード構成は1度つくれば終わりというものではありません。リスティング広告は運用型広告になりますので、その後の運用管理が非常に重要です。

どんなに熟練した運用担当者であったとしても、無駄なく効率的でかつ、ユーザーのニーズを全てくみ取るというようなキーワード構成を、1回で作成するということは不可能といえるでしょう。

Googleが発表しているように、1日に検索される検索語句のうち20%は、過去90日間で一度も検索されていないキーワードであることからも、全てのキーワードを予め網羅しておくことが不可能なことが分かるかと思います。

このように、リスティング広告のキーワード構成はあらかじめ完璧なものを作成するのが不可能であるため、実際に運用が始まったら、下記の対応をとる必要があります。

◆有効なキーワードをアカウントに追加していく

リスティング広告を運用すると、当初想定していたキーワード以外からの流入でも、効果の良いキーワードがあることに気付くことがあります。

そのようなキーワードを新たに追加登録していくことで、キーワード構成をより確かなものにしていくことが出来ます。

実際にユーザーの検索している検索語句は、検索クエリレポートなどを作成することで確認するすることが出来ます。

⇒検索クエリレポートついてもっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
検索クエリとは?リスティング広告のレポートで良くある勘違い

◆除外キーワードを登録していく

効果の良いキーワードを新たに追加していく一方で、効果の悪い検索語句を呼び込んでしまっている場合は、効果に結び付いていないキーワードを除外登録していく必要があります。

除外キーワードを登録していくことで、関連性の低い検索語句への広告配信や、無駄なクリックを防ぐことが出来、広告の費用対効果(ROI)を高めることが出来ます。

⇒除外キーワードの見つけ方についてもっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
リスティング広告の除外キーワードは何を設定すればいいの?

このように、リスティング広告では、運用開始後もキーワード構成を調整していくことが必要になります。逆の言い方をすれば、キーワード構成を運用前から完璧なものに仕上げることは不可能であり、むしろ、運用開始後のキーワードの追加や除外キーワードの登録をしていくことで、キーワード構成を効率的なものにしていくことが出来るといえるでしょう。

キーワード構成を作成する段階では完璧なものを求め過ぎず、キーワードの追加や除外キーワードの登録をしていくことを前提としたキーワード構成を意識しておいた方が、その後の運用改善をスムーズに効率的なものとしていくことが出来ます。

④まとめ

いかがでしたでしょうか。

リスティング広告を配信したいキーワードを考えていく際は、ユーザーの検索時の心理を推測して考えていくことになりますが、その際の基本は「軸キーワード」と「掛け合わせキーワード」という2つの考え方です。

なに」を「どうしたい

という枠組みの中で考えることで、キーワード生成を機械的に効率よく作成することが出来ます。

また、何度も言うように、リスティング広告はキーワード構成によって、その後の運用の効果が決まってしまうといっても過言ではありません。しかしながら、運用開始前に完璧なキーワード構成を作成することが出来ないというのもまた事実としてあります。

リスティング広告のキーワード構成で大切なのは、いかにその後の運用を見据えて構成をしていくかということです。

是非参考にしていただければと思います。

もし、それでもリスティング広告のキーワード設計が分からない場合には、お気軽にご相談いただければと思います。