リスティング広告を配信する場合、広告配信の対象エリアを絞り込むことが出来ます。リスティング広告を始めたばっかりの方や、これから配信をしたいと検討されている方などから比較的多くいただく質問が、この配信エリアの設定に関する質問です。インターネット広告というと、全国のユーザーにアプローチできるというイメージが強いからでしょうか…

リスティング広告を始め、ディスプレイ広告など多くのインターネット広告では、この配信エリアターゲティングが可能です。ただし、設定できるエリアは広告媒体によって異なってきますので、一応注意が必要です。

※リスティング広告でもGoogle広告でできる設定条件と、Yahoo!スポンサードサーチでできる設定条件は若干異なっています。Google広告では行政地区の他に半径○○kmといった指定が出来ます。Yahoo!スポンサードサーチでは指定エリアからの距離での指定はできません(2019年2月現在)。また、2つの媒体では、行政地域(特に区・町・群などの細かいエリア)での対応エリアも若干異なっています。

今回はリスティング広告の基本であるGoogle広告の設定をベースにこの配信エリア設定についてご紹介させていただきます。

【目次】

  1. ターゲット地域の詳細設定のしくみを理解しよう
  2. ターゲットとなるユーザーはどのようになっているのか
  3. ターゲット地域はどこまで細かく設定することが可能なのか
  4. Googleマイビジネスとの連携
  5. まとめ

①ターゲット地域の詳細設定のしくみを理解しよう。

リスティング広告では配信エリアを指定して広告を配信することができますが、その仕組みを知らないと、運用担当者間の誤認識に繋がりますので、是非、ターゲット地域の設定に関する仕組みも理解しておくとよいでしょう。

よくあるのが
「配信対象は神奈川県でお願いします。」
という依頼です。

この場合、依頼主の意図としては、
「神奈川県内にあるインターネット上の広告枠で広告配信してください。」
という意味になるかと思いますが、依頼主が東京都内で検索した場合に広告が表示されることがあり、トラブルになる場合があります。

仕組みを理解することで、このようなトラブルを防ぐことが出来、また、リスティング広告の活用の幅も広がってくるはずですのでぜひ理解しておいてください。

②ターゲットとなるユーザーはどのようになっているのか。

ターゲット地域の設定をすると、対象となるユーザーは
『ターゲット地域にいるユーザーターゲット地域に関心を示しているユーザー』
というようにデフォルトで(推奨)設定されます。

この設定からも分かるように、ユーザーがターゲット地域にいなくても、ターゲット地域に興味関心を示していると判断されれば広告が表示されることになります。冒頭の例でいうと、「配信対象は神奈川県でお願いします。」 と配信対象を神奈川に限定していたとしても、一定の条件を満たす場合、東京にいるユーザーに対しても広告が配信されることになります。

ターゲット地域にいるユーザーとターゲット地域に関心を示しているユーザーは、それぞれ下記のようなデータを基に識別されています。

ターゲット地域にいるユーザー

ユーザーの所在地はパソコンやモバイル端末の情報をもとに識別されています。

  • IPアドレス
  • 端末の位置情報
    • GPS
    • Wi-fi
    • Bluetooth
    • Google のセル ID(基地局)による位置情報データベース:

PCの場合、IPアドレスが固定であるため、位置情報はかなり細かく計測されています。一方、スマートフォンの場合、IPアドレスが動的であるのと、端末が位置情報を提供する設定をしていないとGPSデータなどを活用できなくなるため、現在地の特定にはPCと比べ精度が低くなってしまいます。

ターゲット地域に関心を示しているユーザー

ユーザーが関心を示している地域に関しては以下のような情報を基に判断されています。

  • 地名などの地域を特定できる検索語句
  • 地名などの地域を特定できる過去の検索語句
  • (ターゲットユーザーで紹介した位置情報と同様の方法による)過去の所在地
  • Googleマップで検索している地域

デフォルトでの設定では『ターゲット地域にいるユーザーとターゲット地域に関心を示しているユーザー』となっていますが、任意でどちらかのターゲットにすることも可能です。

※この設定はGoogle広告とYahoo!スポンサードサーチの両方で出来ます(2019年2月現在)。
 Google広告ではキャンペーンを選択し「設定」から「地域の設定」で変更できます。
 Yahoo!スポンサードサーチは「キャンペーンの設定情報」から設定できます。

③ターゲット地域はどこまで細かく設定することが可能なのか

リスティング広告にかけられる予算が少ない場合や広告の費用対効果(ROI)の最大化を狙うあまり、対象の地域を限定しすぎてしまうことがあります。しかし、あまりにも細かく指定してしまった場合、ターゲット地域として登録できないものもあります。

基本的に設定できるのは「都道府県」と「市」の単位ぐらいまでと思っておいて良いでしょう。「市」であっても一部の市では指定できない場合があります。また、東京都など一部の地域では「区」を指定できるところもありますが、指定できない場所もありますので、設定時に可能かどうかを確認してみる必要がります。

Google広告の場合、ターゲット地域の設定を「地域(上の紹介にあるような行政地区)」の他に「範囲」という設定方法があります。これは指定されたポイントから半径○○kmという形で設定するものですが、「範囲」を設定する場合には、上のように指定できない地域に関しても配信対象として設定することが可能です。

④Googleマイビジネスとの連携

Google広告のターゲット地域設定はGoogleマイビジネスと連携することでさらなる効果が期待できます。Googleマイビジネスとの連携をすることで下記の機能が使えるようになります。

・Googleマイビジネスに登録している住所(ポイント)からの距離を指定して広告配信できる

Google 広告とGoogleマイビジネスを連携することにより、マイビジネスに登録してある住所をポイントとして広告配信が出来るようになります。配信のオン/オフだけではなく、「ポイントから3km以内のユーザーに対しては入札単価を強化して配信する」といった設定もできるようになります。

※ただし、マイビジネスに登録をしていなくても住所を指定したターゲット範囲を設定することは可能です。

・リスティング広告で住所表示オプションが使える

Google広告の掲載枠には、タイトルと広告文の他にも広告表示オプションを掲載する枠があります。広告表示オプションはあくまでもオプションになりますので、設定しなくても広告配信は出来ますが、広告表示オプションが掲載されることで、掲載面を拡大できるなどのメリットが得られます。

住所表示オプションは広告文の下に住所や店舗の電話番号を表示させることが出来る広告表示オプションになります。複数の店舗をGoogleマイビジネスに登録している場合は、ユーザーの位置情報に基づき最も効果の見込めそうな店舗の店舗情報が表示されるようになります。

※残念ながらYahooスポンサードサーチでは位置情報に基づいた広告表示オプションはありません。

・Googleマップでの検索に広告出稿(ローカル検索広告)が出来る

Google広告で住所表示オプションを設定することによって、Googleマップ上での検索に対しても広告出稿をできるようになります。ローカル検索広告を活用することで、近隣にいるユーザーに対して効果的にアプローチすることが出来ます。

特に、モバイル端末からGoogleマップのサービスを利用して検索する場合、GPSデータも起動しているケースがほとんどだと思いますので、かなり正確な位置情報をもとにターゲティングして広告配信を出稿することができます。

ただし、機能的にはこのローカル検索広告は広告表示オプションの一部のような扱いですので、広告配信をするためのキーワード設定などはリスティング広告用に設定しているキーワードと同一のものになり、ローカル検索広告だけを切り離して広告運用をするということはできません。

Google広告とGoogleマイビジネスを連携することで、広告表示をできるパターンが増えますので、リアルの店舗などがある場合は、Googleマイビジネスも併せて活用していくとよいでしょう。

④まとめ

いかがでしたか。今回は、リスティング広告を運用する際に設定できる、配信エリアのターゲティングについて紹介させていただきました。商圏が限られている場合や特定のエリアでの集客を強化したい場合などは、配信エリアを設定することでリスティング広告の費用対効果を高めることが出来ます。

特にGoogle広告ではGoogleマイビジネスと連携することで、住所表示オプションやローカル検索広告を活用できるようになるなど、近隣のターゲットユーザーへのアプローチの幅を広げることが出来ます。配信エリアを限定したい場合は、このGoogleマイビジネスの利用も併せて考えてみてください。

もし、リスティング広告の運用についてお困りの際は是非ご相談いただければとおもいます。