リスティング広告にしても、ディスプレイ広告にしても、運用型のインターネット広告を運用していると必ず議題になるのがCPA(獲得単価)です。運用型広告のKPIには様々な指標が出てきますが、コンバージョン1件当たりの獲得単価をあらわすCPAが最も気になる指標ではないでしょうか。

「今の広告運用のCPAが高いのだが、何とかならないのだろうか・・・」
「コンバージョン数をもっと増やしてCPAを改善したい。」
「広告費を下げれば、CPAは下がりそうだけど、コンバージョン数も減るよね・・・」

そんなふうに悩まれている方のために、今回はCPAがどのような要素で構成されているのかを見ていきながら、CPAを下げるためにはどこをチェックすればよいのかなど、CPAを下げるための対処法をまとめています。

【目次】

  1. CPAとは
  2. CPAを決めるもの
  3. CPAを押し上げる要因の特定(費用)
    • クリック数に関して
    • クリック単価に関して
  4. CPAを押し上げる 要因の特定(コンバージョン数)
    • CVR
  5. まとめ

①CPAとは

少し、基礎的な話になりますがCPAとはCost Per Acquisition(コスト・パー・アクイジション)の頭文字をとったもので、1件の獲得にかかった広告費用という意味です。(Cost Per Actionと呼ばれることもあります。)

つまりCPAとはコンバージョン1件当たりの獲得単価ということです。当然、この数値は高ければ費用対効果が悪く、安ければ費用対効果が良いということになります。

例えば100万円の広告費をかけて、50件のコンバージョンを獲得できれば、1件の獲得にかかった費用は2万円となります。もし同じ費用をかけて、100件のコンバージョンが獲得できるのであれば、1件の獲得にかかった費用は1万円となります。当然、1件のコンバージョンを1万円で獲得できる方が広告の費用対効果は良いといえるでしょう。

皆さまの中には、運用型広告を実施してみて、そのCPAが高く、CPAをどのように下げたらいいのかと迷った方は多いかと思います。そもそも、CPAは安いことが望ましいので、現状の獲得単価に満足している広告主の方はあまり多くないでしょう。CPAとは「より安く出来ないか」と常に求められている指標なのです。

②CPAを決めるもの

では、CPAを下げるためにはどこをチェックしていけばよいのでしょうか。その為には、まずCPAが何によって決定されているのかを、改めて考えてみる必要があるでしょう。
CPAを式で表すと下記のようになります。

【式】
CPA = 使った広告費用(Cost)÷ コンバージョンの数

この式からも分かるように、CPAを決定する要因は二つしかありません。
費用コンバージョン数です。

つまり、CPAを下げようとすれば

分子の費用を減らす。
分母のコンバージョン数を増やす。

ということになります。
CPAが高いと感じるのであれば、まずはこのどちらの要素が原因となっているのか、ひも解いていく必要があります。

CPAを押し上げる 要因の特定(費用)

まず、一つ目の要素である費用に注目してみましょう。費用を減らすというのは簡単なことですが、だからといって、「広告費を削減しましょう」というのは短絡的です。ここでいう費用を減らすというのは無駄になっている費用を減らすという意味になります。
そこで、

【式】
CPA = 費用 ÷ コンバージョン数 

この式のうち費用の部分をもう少し分解してみてみましょう。

リスティング広告やディスプレイ広告など、運用型広告の場合、費用は一般的に広告をクリックされることにより発生します。このことから、広告の費用に関する式は

【式】
費用 = クリック数 × 1クリック当たりの単価(CPC)

という式で表すことができます。
この式から、費用を下げるのであれば、

1.クリック数を下げる
2.1クリックあたりの単価(CPC)を下げる

ということになるのが分かるかと思います。
ここまで分解したところで、CPAを押し上げている要因がないかを、それぞれの項目でチェックしてみます。

・クリック数に関して

クリック数はユーザーが広告をクリックした数になります。言い換えれば、広告を見たユーザーがそのリンク先である広告主のサイトを訪れてくれた数ということになります。もし、CPAが高いからという理由で、クリックに制限をかけ、広告がクリックされるのを少なくしてしまうと、広告主のサイトを訪れてくれるユーザーも減少してしまうということです。それでは、運用型広告を配信している、メリットが全くなくなってしまいます。

そこで、クリック数を減らす場合は「無駄なクリックが発生していないか」という視点でチェックする必要があります。運用型広告ではある程度、ターゲットユーザーを絞っての広告配信が可能ですが、それでもやっぱり、配信してみると実際にはコンバージョン獲得に結び付かないユーザーへ配信されてしまいます。コンバージョン獲得に結び付きそうにない広告配信を減らしていくこと、広告の無駄なクリックを防ぐことが出来ます。

⇒キーワードの除外設定について詳しく知りたい方はコチラを参照ください。
リスティング広告の除外キーワードは何を設定すればいいの?

・クリック単価に関して

費用を決定づける要因としてもう一つの重要な要素が「1クリックあたりの単価(CPC)」です。運用型広告では各広告の費用やクリック数が計測できるので、クリック単価(CPC)が簡単に割り出せます。クリック単価は言い換えれば、広告を1クリックしてもらうのにいくらの費用をかけているかということになります。検索連動型広告であればキーワードごとでクリック単価(CPC)を確認することが出来ます。

ここでも、上記のクリック数の話しと同じように、クリック単価(CPC)に関しても無駄な費用が発生していないかという視点で見てみる必要があります。

コンバージョン獲得に結び付いていないキーワードの広告の入札単価を高いままに設定していると、全体のクリック単価を押し上げてしまいます。コンバージョンに結び付きにくい、キーワードのクリック単価を下げることでアカウント全体のクリック単価(CPC)を下げることが出来ます。

CPAを押し上げる 要因の特定(コンバージョン数)

今までは、CPAを決定づける要因のうち費用に関する部分を見てきましたが、ここからは、もう一つの要因である、コンバージョン数についてみていきたいと思います。

コンバージョン数についても上の費用と同様にもう少し分解してみる必要があります。

コンバージョンとはウェブサイト上で設定した目的(ゴール)が達成された数ということですが、これを「何人のユーザーがウェブサイトを訪れ、そのうちの何人がゴールまで到達したか」という視点で見てみます。
このことを数式にすると

【式】
コンバージョン数 = クリック数 × コンバージョン率(CVR)

このように表すことが出来ます。
この式から、(サイトを訪れるユーザーの数が一定であるならば)ゴールまで到達してくれるユーザーの率が上がれば、コンバージョン数が増えるのが分かるかと思います。コンバージョン率を上げるためには、CTA(Call to Action)の位置やユーザーの導線設計などのウェブサイト側での改修が必要になりますが、運用型広告側の調整でもできることはあります。

例えば検索連動型広告で下記のような数値で運用出来ていたとします。

キーワードAクリック単価 500円  CVR 2.5%
キーワードBクリック単価 500円  CVR 0.5%

このような場合、CVRの高いキーワードAでの広告の配信量を増やすことで、全体のCVRを高めることが出来ます。もしくは、CVRの低いキーワードBの配信量を減らしたとしても同じ結果になるかと思います。要するに、相対的に見てCVRの良いキーワードの比率を高めることで、広告運用全体のCVRが高まるということです。

ディスプレイ広告や他の広告媒体でも同じことが言えます。CVRの高いキャンペーンの配信比率を相対的に高めていくことで全体のCVRを高めていくことが出来ます。

⑤まとめ

いかがでしたでしょうか。
CPAを高いと感じた時は下記の式を思い出してみてください。

【式1】
CPA = 費用 ÷ コンバージョン数 
【式2】
費用 = クリック数 × 1クリック当たりの単価(CPC)
【式3】
コンバージョン数 = クリック数 × コンバージョン率(CVR)

そしてこのことから

  • 無駄なクリックが発生していないか。
  • CPCを下げることはできないか。
  • CVRの高い広告を優先的に配信できているか。

この項目を確認してみてください。
CPAが下がらない原因がきっと見つかるかと思います。

ただし、どんなに運用型広告の最適化をつき進めていったとしても、CPAが底なしに下がり続けることはありません。クリック単価の業界水準や広告主のウェブサイトの構造やサービス内容がCPAに及ぼす影響を完全に排除することはできないからです。

上記の項目をチェックしても、CPAが下げられないのであればマーケティングの仕組みそのものを組み直す必要があるのかもしれません。

運用型広告のCPAが高いと悩んでいるのであれば、是非ご相談ください。