皆さんの中にはWebマーケティングを担当されていて、自社で導入しているGoogleアナリティクス (GA)の目標完了数の数値と広告代理店からもらう報告レポートのコンバージョンの数値が合わなくて疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

「Googleアナリティクスと広告レポートのコンバージョン数が合わないけど大丈夫なの?」
「アクセス解析ツールと広告レポートの数値ってどちらが正しいの?」
「Googleアナリティクスの数値と広告レポートの数値ってどう対応させればいいの?」

このような疑問を抱えている方は是非この記事を最後まで読んでみてください。以下ではGoogleアナリティクスの話しを中心に進めてまいりますが、数値の違いを正しく理解することで、アクセス解析ツールやウェブ広告自体の理解が深まり、目標達成のためのマーケティング施策のPDCAをより加速することが出来るはずです。

【目次】

  1. Googleアナリティクスの数値と広告レポートの数値はどちらが正しいのか。
  2. アクセス解析ツールの計測の仕組み
  3. Web広告の計測の仕組み
  4. 発生日の違いによる数値のズレ
  5. 仕組み以外で、数値が異なる可能性・・・・
  6. まとめ

①Googleアナリティクスの数値と広告レポートの数値はどちらが正しいのか。

インターネット広告の運用をしていると、Googleアナリティクスなどの解析ツールで見る数値と、広告の管理画面上で計測されているレポートの数値が同じにならないことが良くあります
その為、広告主の担当者と広告代理店との間で、

「GAの数値と広告のレポート数値がずれているのだけどどういうことでしょうか」

という話になるのですが、社内ではGoogleアナリティクスのデータしか見ていないという方ですと、インターネット広告の計測方法に慣れ親しんでいないこともあり、このような疑問を抱くことも多いかと思います。特に、効果を判断するGoogleアナリティクスの目標完了数と広告媒体上のコンバージョン数に乖離がある場合、疑問というより不安になることもあるのではないでしょうか。そんな時、どちらの数値を正しいものとして判断すればよいのでしょうか。

結論から言うと、このような場合、解析ツールと広告レポートの数値どちらの数値も正しいということになります。それは、そもそもの計測の仕組みが異なっているからです。

大きな違いは、「Googleアナリティクスではユーザーの直近のアクションを計測」しているのに対し、「広告媒体では広告をクリックした後のユーザーのアクションを計測」している点といえます。それでは、それぞれどのような仕組みで計測しているのかを見ていきたいと思います。

②アクセス解析ツールの計測の仕組み

ここでは簡単にアクセス解析ツールの計測の仕組みについてご紹介させていただきます。

Googleアナリティクスを始め、Adobeアナリティクス(旧:サイトカタリスト)など多くのアクセス解析ツールで用いられている方法がWebビーコン方式(タグ方式)と呼ばれる方法です。

Webビーコン方式ではサイト上に計測用の<タグ>を埋め込むひつようがあります。このタグが、ユーザーが流入をしてくるたびにどこから来たユーザーということ識別して集計していきます。この集計の際にGoogleアナリティクスをはじめとした解析ツールでは、「最終的にどこからきたユーザーが、どのような動きをしたのか」ということを追うようになっています。
つまり

「自然検索で来たユーザーが、サイト内を2ページ閲覧してサイトから離脱しました。」
「広告から来たユーザーが、目標達成(コンバージョン)をしました。」

というようにユーザーの最後に発生した流入した経路ごとにユーザーの動きを計測しているということです。基本的には「広告から一度サイトを訪れて、後日、自然検索から再びサイトを訪問した」というような前後の動きで集計していません。

※もちろんGoogleアナリティクスなどでは集計することも出来ますが、別の方法で算出する必要があります。

③Web広告の計測の仕組み

一方、Web広告ではどのように計測をしているのでしょうか。

Web広告の集計方法でも、<タグ>を用いたWebビーコン方式(タグ方式)が取り入れられていますが、

Web広告のタグでは、サードパーティーCookieが利用されており、「最終的にどこからきたユーザーが、どのような動きをしたのか」という集計ではなく「どのCookieを持ったユーザーが、どのような動きをしたのか」という集計をしています。
つまり、

「広告をクリックしたユーザーが、サンクスページに到達しました。」

※サンクスページにコンバージョンタグを設置しているとします。

というようにサンクスページに設置したタグとユーザーが接触をしたのかということを計測しています。広告の計測タグでは経路はあまり気にせず、「広告から一度サイトを訪れて、後日、自然検索から再びサイトを訪問した」というような場合でも、広告をクリックしたというCookieをブラウザが保持していれば、コンバージョンとして計測しています。

少し話がずれますが、検討期間の長い商品やサービスなどで、レポートの作成のタイミングで数値に差異が生じることがあるのはこのためです。ユーザーの検討時間が長くコンバージョンまでに時間のかかる商材の場合、広告をクリックしてから、コンバージョンタグに接触するまでに時間が空いてしまいます。そのため、レポート作成のタイミングでコンバージョン数に違いがあることがあります。

④発生日の違いによる数値のズレ

ここまで見てきましたように、Googleアナリティクスと広告レポートの数値のズレが発生してしまう要因は、そもそもの計測方法の違いによることが大きいですが、そのほかにも、発生日の計上方法による場合もあります。

Googleアナリティクスの計測は、ラストクリックとして流入してきた数値をもとに計測されています。つまり、サイトを訪問している直近の時間帯で集計しています。たとえば、10月1日にサイトを閲覧し、目標を達成したユーザーのデータは10月1日のデータとして集計されます。

一方、広告レポートでは広告をクリックした日に計測されるようになっています。例えば、ユーザーが9月30日に広告をクリックして、その日は何もせずサイトから離脱し、再び、自然検索など別の流入方法で10月1日にサイトを訪問してコンバージョンをした場合、広告のレポートでは9月の数値として計上されます。

※9月30日に広告をクリックして、10月1日も広告をクリックした場合は10月のコンバージョンになります。最終的にクリックした広告で集計されます。

このように、解析ツールと広告レポートでは、その計測の仕組みや集計方法が異なるため、作成されるレポートに差異が生じてしまいます。これはどちらが正しいということではありません。ただし、どちらも正しいからといって、都合のよい数値をそれぞれ拾うというのはあまり、いい結果を生みません。数値の違いを認識したうえで、ビジネスの内容に沿った指標を選ぶのが良いでしょう。

⑤仕組み以外で、数値が異なる可能性・・・・

ここまではGoogleアナリティクスとWeb広告の集計の仕組みによる数値の違いを説明させていただきましたが、ここでは仕組み以外で起こりやすい、数値の違いについても紹介していきたいと思います。

・ユニークコンバージョン数と総コンバージョン数

コンバージョンには以下の二つの考え方があります。

  • コンバージョン(ユニークコンバージョン)
  • すべてのコンバージョン

コンバージョン数は「広告を見た(クリックした)ユーザーがコンバージョンした数」になります。この場合1人のユーザーが、何回もコンバージョンしたとしても1回として計測(ユニーク数で計測)するのがユニークコンバージョンです。一方、1人のユーザーが3回コンバージョンしたとすれば3回計測されるのが、すべてのコンバージョン総コンバージョン)になります。

 ※通常、広告をクリックしてから30日以内に発生したコンバージョンが計測されるよう設定されています。

会員登録やサービスの申し込みなどの完了ページをコンバージョン地点としている場合、基本的に登録する回数は1度きりだと思いますので、ユニークコンバージョンの方がふさわしいですが、ECサイトなどで、1人のユーザーが購入完了を何回もする場合は総コンバージョンとして計測したほうが良い場合もあります。

また、サイトの構造上、「資料請求」「問い合わせ」「購入」などのアクションの完了ページがすべて同じページで存在している場合なども、ユニークコンバージョンでは全てのアクションを計測できなくなってしまいますので、総コンバージョンとして設定する必要があります。

コンバージョンの計測方法については、ビジネスの内容や、サイトの構成に合わせて、事前にすり合わせておく必要があります。

・パラメータ付与の人為的なミス

Googleアナリティクスを始め、アクセス解析ツールでは広告などの計測を、URLにパラメータを付与することで、広告からの流入を計測しています。

【パラメータ付与したURLの例】
https://△△○×.com?utm_source=google&utm_medium=cpc

この例では『?utm_source=google&utm_medium=cpc』の「?」以下の部分がパラメータになります。

このパラメータでは『△△○×.comのウェブサイトにGoogle広告のリスティング広告から流入します』ということを示しています。

当然のことながら、このパラメータが間違っていれば、計測も間違って集計されてしまいます。また、同じ広告媒体でも、別々の名称を付与してしまうと、それぞれ別々に集計されてしまします。特に、広告代理店が複数社関係している場合はこうしたケースが起こりやすいので注意が必要です。

解析ツールを使用する場合は、あらかじめパラメータのルールを統一しておくことが必要になります。

⇒パラメータについてもっと詳しく知りたい方はコチラを参照ください
Googleアナリティクス計測のためのutmパラメータ

⑥まとめ

いかがでしたでしょうか。Googleアナリティクスの集計結果と広告レポートの数値に違いが発生する仕組みを理解していただけたでしょうか。使用しているツールが違えばその数値は同じになりません。しかし、その違いをしっかりと理解することで、よりマーケティングツールとして活用できるようになるかと思います。皆様も是非、アクセス解析ツールのレポートと広告レポートを見比べてその違いを見比べてみてください。